書籍名:そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか
– 山口揚平 (著) –
【読了時間の目安】2時間
本書のタイトルにある「好きな事で食う」は「起業」を指しています。
今の会社に不満があって好きな事で飯を食いたい。
あるいは独立して自分のビジネスをみたい。
ネガティブ、ポジティブ、理由は人それぞれだと思いますが、誰しも自分の力で自由をつかみ取ってみたいと思った事が一度や二度ならずあるのではないでしょうか。
僕も多分に漏れずで、そんな思いに捉われた時には、こういった独立・起業系の書籍を読む量が増えてきます。
ビジネス書が苦手な人の入り口に丁度良い
本書で最も読む価値がある箇所が、利益の源泉を
- バリュー:バリューとは、あるスキルや商品の価値。一般にこれが売り上げや利益に直結すると思われている。
- システム:システムとは、要するにお金が入ってくるためのモデル
- クレジット:クレジットとは、個人や企業の信用のこと。
の3つに分けた点でしょう。
一般的に、独立・起業を考えた場合、バリューを中心に考えがちですが、本書ではシステム(ビジネス・システム)とクレジットの考え方が必要だと説いています。
本書では、このうちのシステムをメインテーマとして全5章の内の1章・2章をこのテーマに割き、10のプロフィットモデルという形で利益を生み出すモデルも提示しています。
ちなみにこのビジネスシステムやプロフィットモデルについては、ビジネス書を良く読む方であれば、
などのベストセラー・ビジネス書で既にご存じかも知れませんね。
(ザ・プロフィットは難解で読むのが大変ですがw)
本書では、ビジネス・システム(というかプロフィット・モデル)について、非常に読みやすく構成されていますので、上記の書籍を読んだことが無い方はビジネス・システムやプロフィットモデルの触りとして、まず本書を読んでみるのも良いかも知れません。
3章以降は
なお、3章以降は独立・起業系の書籍では多々触れられる内容となっていて特に目新しさを感じさせるものではありません。
第3章 起業までの3つのステップ
3章では独立・起業までの3つのステージとして、
- 潜伏時代
- 独立時代
- 起業時代
を示しています。
が、どちらかというと対象としているのが若い年齢層という印象が強く、参考にできる人を選ぶかもしれません。
4章以降は
4章以降については
- 第4章 独立後に身につけるべき3つの考え方
- 第5章 本当はこれが大切なこと
として
- 速やかな意思決定の重要性
- 固定費を徹底的に排除する
- スケジュール管理やタスク管理の重要性
- 「人」の問題(経営で最も重要かつ一番悩む部分)
- メンタル面の健全性の保ち方
などなど、こちらも独立・起業系の書籍では多々触れられる内容ですね。
最後に
本書は独立・起業して「一人で食べていく」ための大事なポイントを読みやすく解説した書籍です。
特に利益をあげるための考え方と起業に向けてのステップについては、独立・起業を意識している方は一読の価値が有ると思います。
逆にそれ以外の内容は他の独立・起業系のビジネス書でも多く触れられている内容でもありますので、この内容に1600円の価値を見いだせるかどうか。
これは人によりけりかも知れませんね。
以上、参考になれば幸いです。^^
目次
はじめに
序章 会社を辞めてニートになっても、食べていこう
第1章 「好き」で「食う」には何が必要か
第2章 「食う」ために使える10のプロフィットモデル
第3章 起業までの3つのステップ
第4章 独立後に身につけるべき3つの考え方
第5章 本当はこれが大切なこと
あとがき