【タイトル】小さな習慣
【著者等】スティーヴン・ガイズ (著),? 田口 未和 (翻訳)
【読了時間の目安】30分~2時間
新しい事を始めたのに、なかなか長続きしない。。。
そんなことってありますよね。
僕も大抵は三日坊主で終わってしまう性質なんですが、今年は「ある程度の自由」が確保できたこともあり、
- ブログの週1回以上の更新
- 筋トレ
- 瞑想
- 英語学習
と、目標を徐々に増やしていってます。
そこで、
これらの目標を何とか習慣化して継続したい!
ということで、本書を手にとってみました。
「小さな習慣」のコンセプト
本書『小さな習慣』の基本コンセプトは上の図のように実にシンプルです。
- 合図となるトリガー
- 実際の行動
- 目標達成時の報酬
をサイクルで回すことで習慣化するという事ですね。
更に付け加えるなら、
- 行動は「ばかばかしいくらい小さな目標」にする(脳を味方にするため)
- 逆にモチベーションに頼っていては上手くいかない。
- 「わずかな意思力」が成功のカギだ。
といった感じです。
僕も同じ方法論にたどり着いていた
このコンセプトを読んだ時、正直いって驚きました。
その時のツイートがこれ。
いま読んでる本、やばい…
僕がつい最近たどり着いた目標達成法が、更に精度良い形で書いてあって鳥肌が止まらないw世の中には同じこと考えて同じ方法にたどり着いてる人がいて、それをこのタイミングでよんでるって何か凄いよなぁ…
— T.Murakami@日本は寒い (@SY_SI_Murakami) 2018年2月5日
ちなみに、本書を読み始める、ほんの数日前に書いた記事がこちら。
参考:忘れっぽくて面倒くさがりな僕が「目標達成」のために取り入れた3つのポイント | ブログのちから
記事の該当部分を引用すると、ほぼ同じことを書いてますねw
「やる気が出ない、面倒臭い」と思うのが<アホらしくなるくらい>小さなステップにする
(最初の1歩は特に)
しかも本書はそれを見事に「より良い形」で言語化してくれています。
脳を味方にする
本書では『小さな習慣』のコンセプトの背景にあるものとして「習慣をつくるには、脳の領域の特性を理解して、それらを活用すること」だと言います。
特に、次の「脳の2つの領域」をクローズアップして、どう習慣化につなげていくが良いのかを解説しています。
- 大脳基底核
- 前頭前野
大脳基底核:ちょっと「まぬけ」なパターン行動脳
本書では、大脳基底核は「特定のパターンを認識すると無意識にその行動を繰り返す」とし、「良くないことを習慣にするとそこから抜け出せなくなる」のもこの部分のせいだと言います。
しかも、残念なことに「この間抜けな部分が脳の中で最も大きな力を持ち、脳全体を支配している時間も長い」とのことです。
前頭前野:賢い「意思」脳
間抜けな大脳基底核に対して、前頭前野は「長期的な利益を理解できる脳の『司令塔』で大脳基底核を抑え込む力を持っている」としています。
しかも、前頭前野は、短期的な思考や意志決定も司っているそうです。
ただ、この賢い脳は「簡単にエネルギーを使い果たしてしまう」という残念な特性もあるみたいです。。。
要するに、脳には「有能だけど疲れやすいヤツ」と「イマイチだけどスタミナの有るヤツ」がいるってことですねw
習慣化には、前頭前野と大脳基底核の力を使え
で、習慣を変えるためには、前頭前野と大脳基底核の力を使う必要があるそうです。
習慣をつくるには、前頭前野が望んでいることを脳の他の部分にも好ましいと思わせなければなりません。
脳のこの部分(大脳基底核)が本来望むのはいつもどおりの行動ですから、あなたがもっとやろうとするときには抵抗を示します。
そこで、最初のステップで抵抗を十分に弱められなかったときには、もうひとつ小さなステップを設けてください。
大脳基底核は小さなステップに対しては〝防御〟を固めようとはしません
というのが「本書のコンセプト」につながっているんですね。
まぁ、そんなに単純でもないけども
まぁ実際には、脳の働きはもっと複雑で、意思、感情や欲求、パターン行動などを司る部位がせめぎあっているようですが。
「脳は大きな変化を嫌う」というのは本当のようなので、小さな行動を繰り返しによって「脳を少しづつ慣れさせる」という本書のアプローチは有効と思われますw
『小さな習慣』はこういう人にオススメ
Amazonなどで<本書のレビュー>を見ると賛否両論あり、意見が完全に別れている印象です。
例えば、「革命的!」「名著!」というレビューが並んでるかと思えば、一方で「同じ内容を何度も繰り返している」「飽きる」というレビューも多数。
ここまで評価が別れる本も珍しいんじゃないでしょうか。
(猛烈なファンを抱える著者以外ではw)
確かに本書は『小さな習慣』というコンセプトを繰り返し様々な切り口で解説していますので、「同じ内容を何度も繰り返しているだけ」という意見が出るのもうなずけます。
反面、本書のコンセプトである、
小さな習慣を、ライフスタイルに合わせて柔軟に取り入れられることで、徐々に脳を新しい習慣に慣れさせる
という方法論には価値があると思います。
(実際、僕も似たような方法で上手くいってますし)
なので、本書をお勧めするのは、
本の流し読みが嫌いな方
ですかねw
逆に習慣化のノウハウやハウツーを求めてるなら、
買う必要はない
と思います。
本書のコンセプトはこの記事に書いた通りですし、ノウハウ部分は、
- 書籍名+書評
- 書籍名+レビュー
辺りで検索して、出てきた記事をいくつか読めば事足りると思いますのでw
最後に
という訳で、自分が辿り着いた「習慣化の方法論」に先に辿り着いていて、しかも書籍にしてる人がいるのに驚いたという話でした。
(違うw)
この方法論で僕自身も、
- ブログの更新
- 筋トレ
- 瞑想
- 英語学習
といった日々の目標をちゃんとクリアできてますので、
新しい事を始めたのに、なかなか長続きしない。。。
という方は、『小さな習慣』というコンセプトを取り入れてみると良いですよ^^
以上、参考になれば幸いです。
目次
第1章 小さな習慣とは何か?
第2章 脳を味方にする効果的な方法
第3章 モチベーションとわずかな意志の力
第4章 小さな習慣を成功させるための心構え
第5章 小さな習慣はなぜ優れているのか
第6章 大きな変化をもたらす「小さな習慣」8つのステップ
第7章 「小さな習慣」を失敗させない8つのルール