昨日は、オファーの構造に対する知識と取引する相手に対する理解さえあれば、ある程度は効果的なオファーというのが作れるようになるという事。
合せてオファーの構造についてお話させて頂きましたね。
【独立・起業】これは知っておいて欲しい!オファーのフレームワーク
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その中で「オファーの訴求力はベネフィットの明示が最も強い」という点をシェアしましたが、このベネフィットを作るのには僕も未だに苦労しています。
(まぁそれだけ難しいってことなんですが)
僕が現在使っているアプローチがありますので、今日はベネフィットの作り方(”ブログのちから”バージョン)についてシェアしたいと思います。
ベネフィットを作る上でのポイント
まずベネフィットを作成していく時にポイントとなる事が2点あります。
といっても先日の記事でも少し触れたように、ベネフィットはターゲットのビフォー&アフターのアフターを示すものなので、
- ターゲットの未来に焦点を当てる
- ターゲットの言葉にする
ということですね。
それぞれ見ていきましょう。
「ターゲットの未来に焦点を当てる」とは
ターゲットの属性(年齢、性別、職業、地域、利用シーンなど)が異なれば、当然、ビフォー&アフターについて思い描くシーンが異なりますよね。
例えば、僕が愛用しているモバイルバッテリーを例に取ってみましょうか(たまたま目に付いたのでw)。
Cheero Power Plus 3(13400mAh)が届いたのでレビューなど
今日、Cheero Power Plus 3(13400mAh)が届きました! モバイル環境で地…
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cheero Power Plus 3の特徴の一つに「13400mAhの大容量」というのが有ります。
これをベネフィットにする訳ですが、
- フィーチャー型:『13400mAhの大容量』
- ファンクション型 : 『iPhone 6 Plusを約2.7回も充電できる』
といった感じですね。
問題はベネフィット型にする時。
- ビジネスシーンを想定するなら『出張先でも電池切れの心配が無くなった!』
- 家族旅行のシーンを想定するなら『夫婦二人で分けあえる♡』
(これまたセンスが無くてスミマセンw)
このようにターゲットによってビフォー&アフターは異なりますので、ターゲットのアフターにフォーカスする必要があります。
「ターゲットの言葉にする」とは
これも上と同様、ターゲットの属性(年齢、性別、職業、地域など)が異なれば、当然、刺さる言葉やイメージは変わってきますので、ターゲットが使っている言葉で示す必要が有ります。
例えば、ターゲットが専門的かそうでないかによっても言葉を変える必要が出てきますね。
- ターゲットが専門的 : 専門用語を積極的に使う方が伝わる。
- ターゲットが専門的でない : 専門用語は使わない。
といった感じです。
以上を踏まえてベネフィットの作り方を見ていきましょう。
ベネフィットの2つの側面
昨日の記事でも少しだけ触れましたが、ベネフィットは大きく
- 機能的ベネフィット : 機能面の効用から得られる便益で、バリューに直結する事が多い。
- 情緒的ベネフィット : 自己表現や社会的評価などの心理的な満足。
に分けられます(完全に分けられるものではありませんが)。
ベネフィットを作る時には、それぞれ別のアプローチを取った方がやりやすいというのが僕の持論です。
という訳で、それぞれのアプローチについて見ていきたいと思います。
機能的ベネフィットの作り方
まずは機能的ベネフィットの作り方についてですが「機能的ベネフィットは機能面の効用から得られるベネフィット」ですので、コアバリューの特徴からアプローチしていく方法が取れます。
【STEP1】:フィーチャー(特徴)の洗い出し
最初の作業はコアバリューの特徴の洗い出しです。
ここでは取引に提案したいバリューの特徴をリストアップして行くだけですね。
商品であればスペックを書き出して行きますし、サービスであれば、どんなサービスなのかを細かく書き出していきます。
情報や技術なら、その内容をどんなレベルで提供できるのかを細かく書き出して下さい。
ここで数が出ないと先に繋がりませんので、思い付く限りの特徴をリストアップしましょう。
例えばコアバリューが製品の場合、
- サイズ
- 重量
- 材質
- 色
- テクノロジー
- 機能
などが候補になりますよね。
【STEP2】:ファンクション(機能:効用)への変換
次の作業は特徴を効用に変換する作業です。
STEP1で洗い出した特徴によって取引相手が得られる効用を書き出して行きます。
といっても、先ほど事例で挙げたモバイルバッテリー(cheero Power Plus 3)を思い出して頂くと分かりやすいと思います。
- 特徴 : 『13400mAhの大容量』
- 効用 : 『iPhone 6 Plusを約2.7回も充電できる』
といった感じでしたね。
【STEP3】:ベネフィット(利益)への昇華
ここまでの流れでファンクションへの変換までは簡単に出来ると思いますが、ここからベネフィットへの昇華には少し壁が有ると思います。
そこで「機能的ベネフィットはバリューに直結する事が多い」という点に着目して、ファンクションとバリューの両方を結び付ける方法を取っています。
具体例として、先ほどの流れから、
- ターゲットをiPhone 6 Plusユーザー
- 特徴:『13400mAhの大容量』、効用:『iPhone 6 Plusを約2.7回も充電できる』
を使って、iPhone 6 Plusユーザーにとって「iPhone 6 Plusを約2.7回も充電できる」というのがどのバリューに遡及するのかを考えていきます。
これをバリューの7つの要素と結び付けていくと以下の様になります。
バリュー | 遡及 | ベネフィット |
---|---|---|
ヒト | △ | いつでも繋がる人になりました! |
モノ | × | |
カネ | × | |
時間 | ○ | 24時間戦えます! |
空間 | ○ | 出先で電池切れの心配が無くなった! |
情報 | ○ | いつでも最新の情報を! |
技術 | × |
(かなり瞬発的にやってますので細かいツッコミは・・・)
といった感じで思い付く項目と結び付けて行けば、ベネフィットへと昇華する手助けになります。
情緒的ベネフィットの作り方
次に情緒的ベネフィットの作り方ですね。
こちらはなかなか難しいのですが、人間心理から逆引きして行くとヒントが得られますので、少しは作りやすくなってきます。
ちなみに、こちらもフレームワークを使う方が良いんですが「欲求 分類」「欲求 法則」などでググればそれなりの分類が出てきます。
欲求の分類例
例えば、欲求の分類について有名なところでは
- マズローの欲求5段階説
- マレーの欲求分類表
などが挙げられるでしょうか。
他にも、GDTの法則(ネットビジネス大百科のネタ元となっている超有名なダイレクト・レスポンス・コピーライター兼マーケターのマイケルフォーティンが提唱した欲求の分類)などもありますね。
まぁ自分にシックリくるものを使えば良いんですが、多すぎず少なすぎないモノを選ぶのをおススメします。
ちなみに僕の場合、次の書籍で挙げられている「16の欲求」を使う事も多いです。
(著者の心理学者 スティーブン・リース氏が6000人にアンケートした結果をまとめたもの)
「
書籍で挙げられている16の欲求は次の通りです。
- 力 : 他人を支配したいという欲求
- 独立 : 人の頼らず自力でやりたいという欲求
- 好奇心 : 知識を得たいという欲求
- 承認 : 人に認められたいという欲求
- 秩序 : ものごとをきちんとしたいという欲求
- 貯蔵 : ものを集めたいという欲求
- 誇り : 人としての誇りを求める欲求
- 理想 : 社会正義を追及したいという欲求
- 交流 : 人とふれあいたいとう欲求
- 家族 : 自分の子どもを育てたいという欲求
- 地位 : 名声を得たいという欲求
- 競争 : 競争したい、仕返ししたいという欲求
- ロマンス : セックスや美しいものを求める欲求
- 食 : ものを食べたいという欲求
- 運動 : 体を動かしたいという欲求
- 安心 : 心穏やかでいたいという欲求
という訳で、今回は16の欲求を使ってみましょう。
16の欲求を使って情緒的ベネフィット作ってみよう
具体的な事例として、ここまで用いてきたものでやってみましょう。
- バリュー : モバイルバッテリー(cheero Power Plus 3)
- ターゲット : iPhone 6 Plusユーザー
欲求 | 遡及 | ベネフィット |
---|---|---|
力 | × | |
独立 | ○ | 電源からの解放 |
好奇心 | ○ | これでいつでも情報を |
承認 | ○ | 一歩先の 6 Plusユーザーに |
秩序 | ○ | 電池の切れたiPhoneなんて |
貯蔵 | × | |
誇り | × | |
理想 | × | |
交流 | ○ | いつでも繋がる世界へ |
家族 | × | |
地位 | ○ | 最新のモバイル環境を手に |
競争 | ○ | え!Androidもう電池切れ?w |
ロマンス | × | |
食 | × | |
運動 | ○ | さぁ 6 Plusと出かけよう! |
安心 | ○ | 電池切れからの解放 |
(これまた瞬発的にやってますので細かいツッコミは・・・)
といった感じで思い付く項目と結び付けて行けば、ベネフィットを考える手助けになります。
ちなみに今回はザックリとしたターゲット設定で、利用シーンなどを想定していないため、微妙な感じもありますが、ターゲット設定を明確にしていけばいくほど刺さるものを思い付くようになってきます。
最後に
以上がベネフィットの作り方になりますが、必ずターゲットに対するベネフィットのセットで作る様にして下さい。
という事は逆に言えばターゲットの属性毎にベネフィットのリストが出来上がるという事です。
これをターゲットの属性毎にオファーとして提示していく事になります。
また、以上のベネフィットの作り方では複数のベネフィットが出来上がるハズですが、そのうち最もターゲットに訴求力が有るものをメインコピーとして使います。
ただし、どれが最もターゲットに訴求力が有るのかは、テストして反応率を見ないと正しい判断は出来ませんのでご注意ください。
以上、参考になれば幸いです。