早いもので、僕も社会人になって15年目に入りました。
(そりゃ歳も取りますねw)
この長い社会人生活の中で、何人もの新社会人、新入社員と触れあって来ましたし、新人教育も色々とやってきました。
この新人教育の中で必ず伝える事があります。
例えば、
- 会社や業界特有のワードは意識的に覚えていこう。
- 物事を過不足無く捉えるために、フレームワークを覚えていこう。
などですね。
今日は、その中から「アイ・カンパニー」という考え方についてシェアしたいと思います。
アイ・カンパニーという考え方
アイ・カンパニーという考え方を知っていますか?
一言でいうと「自分自身を『株式会社 自分』の経営者という視点で捉える」という考え方です。
確か、僕がこの考え方に始めて触れたのは社会人になって3年目くらい。
目の前の仕事は何とか一人前にこなせる様になり、キャリアパスを意識し始めた時期でした。
あれから十数年が経った今でも、僕の根底にある考え方の一つとなっています。
組織と個人の関わり方
まず、このアイ・カンパニーという考え方は「組織と個人の関わり方」に重要な示唆を与えてくれます。
それは、
- 自分の務めている会社は、アイ・カンパニーの顧客であり市場だ。
- 市場に価値を提供できなければ淘汰されても仕方ない。
- 上司は顧客の窓口に当たる(例え、気に食わない相手だとしてもw)
- そして顧客は時に理不尽な要求を突き付けてくる事もある。
- アイ・カンパニーの収益確保のためには、その理不尽な要求に応えなければならない事もある。
という視点です。
「お客さんだ」と思えば、少々ムカつく上司であっても、たまには接待と割り切って飲みにも行けますし、多少の無理難題にも我慢して応える気にもなれますw
逆にいえば、現在勤めている会社は、あくまでアイ・カンパニーの現在の主要市場に過ぎませんので、その市場が自社戦略にそぐわない場合は、市場から撤退する(転職)という選択肢もあるという視点を持つのも重要です。
(ブラック企業で疲弊しないように)
不確実性の高い時代を生き抜くために必要なもの
2つ目の重要な示唆は「自分に何が必要かが見えてくる」という点です。
現在は不確実性の高い現代ですよね。
会社員といえど一生安泰という事は無く、いつリストラされるかも知れない身の上ですし、同様に永遠に存続する企業も存在しません。
そんな時代の中で「自分に必要なものが何か」を意識させてくれます。
例えば、スキル、知識、経験、人脈、金融資産、お金を生み出してくれる仕組み等々。
それが何なのかは、その人のビジョンによって異なりますが、普通は会社で学べる事って、その内のごく一部に過ぎませんので、プライベートの使い方が勝負の分かれ目になります。
新入社員のキャリアパスに照らして、ザックリ言えば、
- 入社当初:会社という市場に受け入れて貰う努力(特有のルールや社風に合せるなど)
- 入社3年目まで:アイ・カンパニー存続に必要なスキルの向上
- それ以降:アイ・カンパニーの拡大・安定化に必要な価値の確保
といったところですね。
アイ・カンパニーの拡大と安定化に必要な価値の確保
前述の通り「アイ・カンパニーの拡大・安定化に必要な価値の確保」については、ビジョンによって人それぞれですが、
- バリューの向上
- ビジネスシステムの構築
- 信用の獲得
などが一つの指標になると思います。
バリュー、ビジネスシステムについては過去に記事にしていますので、参照下さい。
【まとめ】次のステップに進む前にバリューの話をおさらいします。
ここ何回かに分けて、ビジネスやマネタイズを考える第一歩になる「バリュー」の話をシェアさせて頂きましたね。 色々…
www.empowerments.jp
ここ数回に分けて、ビジネスやマネタイズのプロセスを形成する「ビジネス・システム」の話をシェアさせて頂きました。…
www.empowerments.jp
フリーランス、会社員というくくりには意味が無い
3つ目の重要な示唆は「一般的に言われている、フリーランス、会社員といったくくりには、それほど意味が無い」という点です。
既に自分自身が『株式会社 自分』を経営している訳ですから。
実際に「アイ・カンパニーの拡大・安定化に必要な価値の確保」がある程度のサイクルに乗って回り出し、スキル、知識、経験、人脈、金融資産、お金を生み出してくれる仕組み等々が増えてくると、フリーランスか会社員かというのは、単にその時の戦略に応じてどちらかを選択しているかだけという状態になります。
現在勤めている会社は、あくまでアイ・カンパニーの現在の主要市場に過ぎませんので、その市場に居続けるメリットがあれば会社員を続ければ良いですし、そうでなければフリーランスを選択しても良い訳です。
※ただし本当に生き残れるかどうかの見極めは会社員、フリーランスを問わず必要ですよね。
最後に
新社会人は、会社にとっては教育費、管理費など、諸々のコストがかかる存在であり、当面の費用対効果だけを見れば、完全な赤字です。
会社は新社会人が将来に生み出すであろう利益に投資してる訳ですね。
なので、
- まず最初に目指すのは当面の市場に価値を提供する事
- その後に『株式会社 自分』を強固なエクセレント・カンパニーに育てていく事
を意識して頂きたいと思います。
なお、(僕自身を含め)新社会人じゃない場合は、改めて『株式会社 自分』を見つめ直してみてはいかがでしょう?
もしかしたら、自分が思っている以上に自由な立ち位置に居るかもしれませんよ♪
以上、参考になれば幸いです。