2014年10月9日。僕は祭りの中にいた。
いわゆる「バズる」というブロガーなら一度は経験してみたい現象、即ち普段ではあり得ない程のアクセス流入をリアルに体験していたのだ。
その幸運に見舞われたのが、この記事。
参考:Googleウェブマスターツール活用できてる?アクセスアップのために見るべき4つの項目とその見方、教えます。
おかげで、普段はこのブログの存在すら知らなかったであろう方々にも、記事を目にして頂く事ができ、僕は夢か現実か解らないフワフワとした、何とも奇妙な感覚の中で一日を過ごさせて頂いた。
その興奮から数日が経ち、少し冷静になってきた頭で考えるに付け「日ごろからTwitterなどで交流させて頂いている方々の中には、ブログ開設後間もない人も多く、一度はバズってみたいと思われている方も多いのではないか。」そう思うようになっていた。
(もちろん、僕もつい先日までは、そう思っていた中の一人だったわけだが)
そんな、「たった1回バズっただけ」の僕がこんな記事を書くのは何ともおこがましい話ではあるが、多少なりともブロガー仲間の皆さまの参考になる部分もあるかもしれないと思い、今回「バズる」までに考え、実践していたことについて書いておこうと思う。
バズるって宝くじ当たるようなもの?
まず、僕の考えの前提としてあったのが「バズは狙って起こせるものではない。」というもの。
これについては、バズを経験された先人達も同様の考えだと思う。なので「偶然」とか「幸運にも」という表現が多いのだろう。
確かにバズという現象は、
- バズるだけのネタ
- バズらせるための切り口
- 記事の書き方
- タイトル
- 拡散して下さる方々
- 記事を公開するタイミング
- インフルエンサーと呼ばれる方々に運良く着目される
といった色々な要素がうまくハマって初めて巻き起こるものだと、そう思っている。
が、今回、バズを体験する事で、それは「完全な運任せ」というものでも無く、僕の個人的な感覚としては「宝くじ」というより「株などの投資」に似ていると実感した。
投資をした事がない方には解り難いかもしれないが、自分のスキルや経験・知識を磨き、勝てる株を見出し、タイミングを見計らって買う。勝率が高いという確信に近いものはあるが、それが想定通りに勝てる株であるか、更に言えば、仮に勝てたとして果たしてどこまで伸びるものなのかは、神のみぞ知る。そんな感覚に近いのだ。
ネタとの出会いこそ運
実は、前述のバズった記事。今回は少し狙っていた。
といっても「バズを狙う」というより、ホットエントリー入りは出来るネタだろうという確信としてだ。
少しネタバラしをすると、今回の記事は、ネタも着想自体も何ヵ月も前から出来あがっていた。
というのも「アクセス解析」「アクセスアップ」といういずれも巨大なニーズがあるジャンルの中で、「Googleウェブマスターツール × アクセスアップ」というネタは、ほぼ完全な空白地帯だというのは見えていた。
といっても、こんなネタに気付けるなんて、そうそうある事じゃない。それこそ完全に運の領域だ。
なので僕は「このネタは大事にしよう。行けるという確信が持てたタイミングでリリースするべきだ!」そう思い、長い間温めてきたのだ。
そして後は、拡散して頂けそうな層にリーチ出来るだけの地盤が固まるのを待っている状態でもあった。
それもあって、これまでTwitterアナリティクスなどの解析系のネタを少しずつリリースしてはソーシャルメディアでの反応を窺ってきたのだ。
水面下の前哨戦!
誰も気付いて居ないと思うが、今回バズった記事をリリースする前に、実は前哨戦としてリリースした記事がある。
それが、バズった記事をリリースする前日の記事。
参考:Google アナリティクスに決定的に欠けているもの。知ってる?
Googleアナリティクスという競合ひしめくジャンルのネタではあったが、少し斜め上の切り口から今までとは違う層へのリーチを狙ってみたのだ。
結果、有難い事にGA フォーラム | Googleアナリティクスの情報サイトの編集長、衣袋 宏美(@hibukuro)さんに目に止めて頂き、GAフォーラムにピックアップして頂いたのだ。
もちろんフォーラムからも結構な方々に訪問して頂いた。
そして何より、今までは遡及できていない層へとリーチできる事を確認できた瞬間でもあった。
「これなら行ける!」
勝負に出る
ここまで来て、ようやく僕は温めてきたネタを記事としてリリースする決意をする。
目標、記事の構成、タイトルは、それぞれ以下の様に設定した。既に全容が固まって居ただけに、そこから記事を書きあげるまでは、すぐだった。
目標:
目標は、はてなブックマークを10以上獲得する(あわよくば、100はてブを狙う)
そのための構成、タイトルを以下の様に練っていった。
記事の構成:
良くあるSEO関連の切り口とは変え、初心者向けに、基本的な見方を提示する切り口にする。
これはブックマークを獲得するに当たり、SEOやウェブマスターツールに精通している層より、初心者や、改めて確認したい層の方が多いと睨んだためだ。
タイトル:
目標を「はてブの獲得」としたので、記事のタイトルには、はてなブックマークのホットエントリーに良く見られるタイトルの要素を盛り込むことにした。
- 記事のターゲットを明示:Googleウェブマスターツールが活用できてるか不安な層
- 切り口の明確化:Googleウェブマスターツール×アクセスアップ
- 疑問の提示:「活用できてる?」の部分に集約
- 具体的な数字:「4つの項目」の部分
結果として完成したのが「Googleウェブマスターツール活用できてる?アクセスアップのために見るべき4つの項目とその見方、教えます。」というタイトルだ。
以上で、記事、タイトル共に満足いくものになった。
後は「人事を尽くして天命を待つ」状態だ。
結果
満を持して記事を公開。
その結果は、このブログをご覧頂いている方ならご存知の通り、僕の予想を大きく越えて「Twitter拡散 ⇒ はてブスパイラル ⇒ Gunosy砲」という黄金パターンにハマり、最終的に1日で4,487PV(その内、該当の記事が3,428PV)を獲得するに至った。
(実際には、前日からはてブスパイラルに入っており、翌日にも流入があったため、全体としては6,000PV近く、該当の記事ベースで4,000PVを稼ぎ出してくれた)
これは全て、良いネタを見出し、競合を分析、遡及できる層の多い切り口を見出し、ターゲット層にリーチできそうな事を確認し、遡及できるターゲット層に合せたタイトルを付ける、という幸運と血の滲む努力の結晶なのだ。。。
そして、僕の挑戦は今日も続いている。。。[了]
後書き
いかがだったでしょう。いつもとは雰囲気を変えて、少し物語っぽくしてみました。
(その分、少しエラそうな雰囲気になったかもw)
ここからは、いつもと同じ雰囲気でまとめます。
- 一番重要なのは、やはりネタ。でも良いネタをつかめるかどうかは運次第w
- バズるかどうかも運次第。ただし下準備として出来る事、やるべき事は沢山ある。
- 出来る事をやった後は「人事を尽くして天命を待つ」
といったところです。
ただし、今回のバズについては、膨大な労力と調査・検証を行った結果ではありますが、それだけの労力をかけてもバズらない事の方が多い上に、逆に狙わなくてもバズる事もあるだろうという事を加味すると、費用対効果的には微妙な気もしますw
もしかしたら日々粛々と記事を更新していく方が良いのかもしれませんね。
一応、「あくまで今回は上手くいきましたが」という前提ですが、バズらせるために、こんな事を考え、実践しましたよ。という事で、参考になれば幸いです。^^
※ただし、結果は保証しかねますのでご了承くださいw
【追記:GAフォーラム掲載の件】
その後、GAフォーラム編集長の衣袋さんに以下のご連絡を頂きました。わざわざのご連絡、および再掲載、ありがとうございました。
@SY_SI_Murakami 内容はGAそのものではないですね。GAフォーラムからは削除し、a2iのトピックの方で紹介し直しました。失礼しました。
— 衣袋 宏美 (@hibukuro) 2014, 10月 11
※a2iはアナリティクス アソシエーションの事