今週の頭から海外出張ってことでフィリピンのセブ島に来ていて、今日が最終日。
明日には帰国する予定です。
僕が、このセブにある関連会社のマネージャーに任命されてから 2年半(国内のシステム開発部署の管理職と兼務で…)。
任命された際に 5ヵ年計画 を立てたんですが、ちょうど半分の期間が経過しましたので、今日はこの2年半での気付きを含めてシェアしたいと思います。
背景的なものを少しだけ
先に背景的なものを少しだけお伝えしておきますね。
この関連会社は、僕が務めている IT会社 から オフショア(海外)開発先として10年ほど前に設立されました。
ところが、
- 経済発展が著しいフィリピンは物価上昇率も高く、開発コストは年々上昇
- ペソ/円の為替変動による為替リスク(円安になるとコストは増えます)が顕著になってきた
などの経緯もあって、
今後は自力で売上を上げてもらわないと厳しくなる
という話が出たのが、かれこれ7~8年前のことになります。
その後は色んなマネージャーが入替り立替りで あれこれ やっていたようですが、現地の売上は売上構成比の5%さえ超すことが出来ていませんでした。
僕がマネージャーに任命されたのは、ちょうどそんな頃のことです。
当時、
今後5年で現地の売上比率を50%まで持っていく
という目標を設定したんですが、2年半ほど経った現在では独自の売上を 構成比の 20%を超そうかというところまで伸ばすことが出来ました。
って書くと「期間は半分過ぎたのに目標は半分も行ってなーい(笑)」ってコメントが出そうですけど、売上は直線的に伸びるわけじゃないのでアシカラズw
このペースでいけば、想定外の大きな障害が出ない限り 予定通り(あるいは、それより早期に)に目標は達成できそうですし、彼ら自身の売上だけで黒字化できるストーリーも見えてきています。
今でのマネージャーと何が違うのか
じゃあ、僕がマネージャーになって何をやったのか、これまでのマネージャーと何を変えたのか、というところなんですが。
人は地位や役職・肩書きに従う「フリ」をする
人って 地位や役職・肩書き を振りかざす人間って嫌いなもんですよね。
僕もそう。
だから まず最初に、それまでやっていた管理という名の下の監視や強制はやめ、本来の管理という意味では「方針のすり合わせとマイルストーンのチェック」くらいに減らしましたw
要は、現地スタッフを信じて任せるという方針に切り替えたわけですが、これについては「やり方が甘い!」とか「舐められる!」とか何とか言われたりもしましたけどね。
甘かろうが厳しかろうが、舐められようが舐められまいが、そんなことは関係ない訳で。
結果が出る方が正義じゃね?
と、心の中で思ってたのは内緒ですw
だから組織やチームで結果を出したかったら「心の底から動く気になる方法」を探した方が良い。
言い続けたのは ビジョンと「その意味」
そういう訳で 管理体制 は随分とユルくした訳ですが、その分だけ力を入れたところもあります。
- 正しいゴールを設定する
- ゴールを達成する意味を伝え続ける
中でも一番大事なのは「伝え続ける」ことでしょうか。
そうすることで徐々にビジョンが浸透して行き、今に至っています。
でも、そのビジョンに納得してもらうには、地位や役職・肩書きだけでは足りない。
「供に歩み考える」に肩書は必要かい?
もちろん、ビジョンを訴え続けたら現実になるというほど僕も甘ちゃんではありませんw
- ビジョンをどう実現化するのか
- 実現するにあたっての障害は何か
- 足りないものは何か
- 一番売上につながるスィートスポットはどこなのか
それを1つ1つ現地のスタッフと一緒にあれこれ仮説と検証を繰り返したり、必要なものを準備したり。
そうやって、売上が上がるモデルが固まるまで供に試行錯誤を繰り返してきました。
(それが今、ようやく実りつつある という段階に至った訳ですが)
ただ、そこに地位や役職・肩書きとかが必要だったか?と問われたら、管理職である必然性なんて全く無いんですよね。実際のとこ。
(むしろ肩書のせいで発言力が大きくて 逆に害になる ことはありましたけど)
共通のゴールがあって、互いにそこに進む意志があれば。
最後に
という訳で、この 2年半で学んだことの1つは、結局のところ物事を動かすのは地位や役職・肩書きなんかじゃなくて
人対人
なんだなぁ~と改めて実感しました。
なのでセブに訪問している時は仕事の話だけじゃなく、一緒に食事したり、他愛もない会話をしたり。そういう人間関係を構築する部分も大事なミッションとなっています。
と僕は思ってますが、現地のスタッフはやっぱり物凄く気を使ってくれてるから、僕がセブに訪問するのって凄く迷惑なのかも知れませんけどねw
以上、参考になれば幸いです。