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【書評】出版の教科書(染谷昌利 版)はブログ運営者にも読んで欲しい。

出版の教科書

【タイトル】出版の教科書
【著者等】 染谷 昌利、 大場ミミコ
【読了時間の目安】 30分~1時間


本を書いてみたい。そう思ったことはありませんか?

 

本書は、そんな「出版してみたい人」を対象にした電子書籍です。

概略は次の通り。

普通の人が、実は普通でないことに気付き、再現性があることを検証したのちに体系化し、魅力的な企画書を作り、原稿を書き切り、売るための活動をおこない、次のステージに進んでいくための方法を余すことなく伝えていきたいと思います。
~本文中より引用~

 

著者の 染谷昌利さんは、これまでに 22冊の書籍 を出版されているだけでなく、出版したい方の「出版のお手伝い」もされている方。

そんな染谷さんが書かれただけあって、出版に関する示唆に富んだ内容となっています。

 

ただ、本書は出版だけじゃなく、ブログを運営している人にも参考になる内容が多かったので、今回は「ブロガー向けのポイント」という切り口で紹介したいと思います。

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「強み」を活かす

まずは、自分の「強み」を活かしましょう、というお話。

 

『第一章 普通の人でも商業出版できる』に次の記載があります。

自分が普通だと思っていることって、第三者から見たら異常値かもしれません。
その独自性から法則を導き出し、誰が読んでも理解できるように翻訳し、世界に向けて発信するチャンスは誰にだってあります。

やり方を知って、挫けずに実践することで、チャンスの神様の髪の毛は次第にフサフサになっていくんですよ。
何回握り逃したって、最後に毟り取ればいいわけです。

(中略)

結果を出せばどんどん未来に繋がっていくんです。

 

これは出版に限らず、ブログ運営や、起業にも言えることですよね。

 

例えば、フィギュアスケートの 羽生結弦 選手。

彼がフィギュアスケートじゃなくて、スキーを選んでいたとしたらどうでしょう?

フィギュアスケートと同じ様に、あれだけの成績を収めることができたでしょうか?

 

もしかしたら、スキーでも同じ様な成績を収めることが出来たかもしれませんね。

滑るの得意そうだし。

 

じゃあ、全く違うジャンル。

例えば、お笑いを選んでいたら?

 

恐らく上手く行かなかったんじゃないでしょうか。

滑るの得意そうだし。
(言いたかっただけ)

 

要するに、自分の「強み」を活かすというのは何をするにも前提条件になるということです。

成功したければ。

 

実績を積み、専門家になる

次は、実績を積んで専門家になりましょう、というお話。

 

『第二章 実績を積み、専門家になる』に次の記載があります。

実績とはなんでしょうか。
僕は正直、なんでも良いと思っています。

誰にでも得意分野や好きな事、イコール専門性があります。でもこの専門性は自分で掘り起こさないと見つけることはできません。

(中略)

強みを見出したら、その武器を鍛えていく必要があります。鍛えるとはなにか。
それは再現できるかどうかです。

要は、「強み=専門性」を見出して、武器を鍛え(再現性を高め)ましょう、ということですね。

 

ただ、こんな記載もあります。

でも専門性って・・・、残念ながら上には上がいるんです。

実際、ここで つまづいたり、腰が引けたりすることも多いですよね。

 

本書は、これに対しても『自分の土俵を創り出しトップランナーになる』という項でヒントを挙げています。

詳細は割愛しますが、一言で言い表すとすれば、強みの組合せ ですね。

 

また、本文中には、こうあります。

一つ一つの能力はたとえ、1.5流レベルでも組み合わせによってトップランナーになれるんです。

(中略)

一つ上のステージの学びを得る、隣のカテゴリの文化を知ることによって、得意分野の幅は広がっていきます。
自分のエリアが広くなればなるほど、組み合わせによる独自性を増やすことができ、オンリーワンになって、結果としてナンバーワンになれるわけです。

「1.5流レベルでも組み合わせによってトップランナーになれる」

これが結構重要で、ある能力を1流といわれるところまで伸ばすには膨大な時間と労力がかかります。

それに対して、1.5流のレベルには比較的容易に到達できますよね(あくまで相対的な話ですが)。

学習曲線

(学習曲線:※あくまでイメージです)

もちろん、1つの能力を一流(もっといえば超一流)のレベルに伸ばすのが理想です。

ただ、1.5流の組み合わせでもトップランナーになれる土俵が作れる、というのは現時点で一流と呼べる能力が無いと感じている人にとっては希望の光なんじゃないでしょうか。

 

ちなみに、具体的に何をどう組み合わせれば良いかは、本文中に、染谷さんが手伝って実際に商業出版された著者 7名の事例が乗っていますので、本書を読んで貰えるとイメージしやすいですよ。

 

体系化することでコンテンツの価値があがる

次は、経験や知識を体系化しましょう、というお話。

 

ブログは、どうしても日々の体験談が多くなりがりですよね。

そこで一歩踏み込んで、日々の体験から得た経験や知識を体系化することで、ノウハウやハウツーに昇華させることができます。

 

これについては、『第三章 実績を体系化し、成功法則を紡ぎ出す』にもこうあります。

実績を積み上げたら、そのノウハウに再現性があるのかを検証し、知識や経験を関連付けてまとめて(体系化し)、わかりやすく伝える必要性があります。
積み上げた経験をベースに、理論や方法、法則などを系統立てて、第三者が読んで再現できるような形にしておきましょう。

 

また、『翻訳者の役割を理解する』という項があり、著者を「専門的な情報を解りやすく伝える翻訳者」に例えています。

読んでもらいたい層に理解してもらうためには使用する言葉にも気を付ける必要があります。

以下の図を見ていただけると一目瞭然なのですが、あなたの情報をプロ層に届けたいのか、初心者層に届けたいのかによって使用する用語が変わってきます。

(中略)

初心者層にとって普段使用しない用語を無意識に使ってしまう傾向がありますので、注意してコンテンツを作成しましょう。

図は割愛しますが、プロ層と初心者層のどちらを想定した文章にするかで、使う言葉や表現は変わるし、変えるべきですよね。
(これについては、僕も反省するところが多いんですが。。。)

 

何を書くのか予め決めておく

次は、概要の設計(何を盛り込むのか決めておく)、の話。

 

『第五章 ワンテーマ15万字を書ききる体力を身に付ける』の『原稿を書き上げるための5つのステップ』という項に、こうあります。

いきなり10万字書きましょうといっても、ゴール地点が遠すぎます。
ですから、章立て、項目出しが重要になります。

 

ブログの場合はどうか。

 

予め書くテーマを章立てて100個リストアップしておけば、テーマが明確なブログを作ることができますし、100記事分はネタ切れしないということですよね。

 

じゃあ100記事書いてしまったら?

 

100記事を書きあげる間に得た経験や知識が新たなネタになっているハズですし、それらを体系化したネタもあるハズですよね。

 

最後に

というわけで以上をまとめると、以下の通りです。

  • 基本方針:「強み」を活かす
  • 目標  :実績を積み、専門家になる
  • 活動  :知識と経験を体系化する
  • 設計  :カバーする範囲を決めておく

 

ここまでできて、きちんとブログを運営していけば「次のステージ」につながると思いますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

なお、本書は、

  • 現在、好まれているコンテンツの傾向
  • コンセプト(企画書)作りのポイント
  • 印税の話
  • 出版業界の闇
  • 出版するメリット

など、商業出版を経験した人にしか解らないような興味深い話にも触れられています。

 

冒頭にも書いた通り、ブログ運営のヒントも多いのはもちろん、読み物としても面白いので、興味があれば一度、読んでみてはいかがでしょう。

 

ちなみに本書は Kindle Unlimited の対象本なので、Unlimited 会員でしたらそちらで読むのがお勧めです。

また、Kindle Unlimited を利用したことが無いという場合は、30日間の無料体験もありますので、そちらを利用すると良いですよ。

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「月額 980 円で利用できる 図書館」といったイメージを持って頂くと解りやすいと思います。

 

目次

  • まえがき-出版業界の現状
  • 第一章-普通の人でも商業出版できる
    • 書籍を出すための3つの方法
  • 第二章-実績を積み、専門家になる
    • 自分の土俵を創り出しトップランナーになる
  • 第三章-実績を体系化し、成功法則を紡ぎ出す
    • 時流に乗ることと普遍性とのバランス
    • 翻訳者の役割を理解する
  • 第四章-編集担当に興味を持たせ、営業担当に売れると感じさせる企画書を作る
    • 編集者と知り合う3つの方法
    • ここ数年で売れている本の傾向
    • 企画書作りのポイント
    • 企画書に入れる項目
    • 出版社によって得意分野がある
    • 企画が通らないと嘆くならばまず10万字書いてしまえ
  • 第五章-ワンテーマ15万字を書ききる体力を身に付ける
    • 原稿を書き上げるための5つのステップ
  • 第六章-著者こそが最強の営業担当
    • 発売前はAmazon、発売後は書店
    • 書店営業の作法
    • 出版社の営業部が著者の書店回りを嫌がる?
    • 書店回りマニュアル
    • Amazonキャンペーンの光と闇
    • 無料公開の是非
    • デビュー作は超えられない
  • 第七章-印税と執筆時間の話
  • 第八章-出版業界の闇
  • 第九章-2018年発売予定の14タイトル+α
  • おわりに-出版して変わる世界
  • 追伸
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